『日本海歳時記』

  • 2010/02/09(火) 19:09:14

【『日本海歳時記』】
古館曹人の『日本海歳時記』(ふらんす堂)をさくっと読みました。
「夏草」で山口 青邨に師事。
現在90歳。俳人協会顧問。
作句を止められてから10年以上たつそうです。

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「能登」
・岬より帰路は岐れて花苺
・蕨売り道に帰依して一老婆
・十三夜箒を立てゝ掃きにけり
・茱萸摘んで能登のはてまで入りけり
・口能登や湯の鹹き天の川
・藁小屋に鳶口を挿す松の内
・北冥は納屋よりくらき寒の雨

「加賀」
・雪に置く菊は屍に置く如し

「越中」
・籾殻に越中の火を立てにけり
・つづれさせ踊り尽くせし女かな

「越後」
・いちまいに海荒れてゐる置炬燵
・蝸牛や墳にはやての松林
・あをあをと弥彦山は浮ぶ海雲桶

「出羽」
・樏(かんじき)を並べてふたつ羽黒山
・黄落の藤棚からも散りにけり

「近江」
・中堂に洗ひ上げたる走り藷
・首塚の葛の葉引けば山動く
・鮎獲りの歩きて濤にとどまらず
・鳰の子の八面六臂輝いて
・魦(いさざ)煮てけむりのやうな伊吹山
・まつさをな箸を立てたる諸子かな
・松蝉や壁のすみまで合戦図
・雷や晒布を懸けし御陵守

「京」
・鉾建てゝ団扇の風を入れにけり
・鉾の稚児帝のごとく抱かれけり
・をととひもきのふも壬生の花曇
・面よりも歳を召されし壬生踊
・一筆の虹が貫く冬座敷
・京の田を四五枚わたる恵方かな
・掃き初めて白南天のあたりまで
・竹散つて障子の内に沙汰もなし

「丹後」
・京を出てすぐに山陰線の枇杷
・ながながと立てゝ土用の蜆棹

「丹波」
・川止めのいま杉坂にさしかゝり

「隠岐」
・烏賊舟のまどりて暁に鬩ぎあふ
・火葬塚草芳しく刈りのこす

「出雲」
・懐手海猫擾乱の中にあり

「玄海」
・蓑虫の尻より下る裏観世
・秋深きべら釣り上げし壇の浦
・ぴかぴかに潮の引きたるごまめかな
・磯千鳥人より早く床を出て
・歳晩の町へ艫より板の橋
・ふるさとにのこす名もなく寝正月
・やゝ寒の宵宮の波に戯れごころ


「円虹」の山田弘子さんが亡くなられたとのこと。まだ75才。花鳥諷詠の先達として色々教えていただきたいことがございましたが。。。
冥福をお祈りいたします。

【けふのドリア】
午後から尼崎へ出張です。
伊丹空港のカレードリアを頂きました。
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【立飲酒場】
某工場の正門前に素敵な提灯が出てをりました。
ついふらふらと寄ってしまひ東京への帰還が危なそうです。
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